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硝子体手術は、網膜の黄斑部に膜ができる黄斑上膜や、穴が開く黄斑円孔、網膜に出血があったり膜ができる糖尿病網膜症、網膜が剥がれる網膜剥離など、目の奥にある硝子体や網膜の病気に対して行われます。
網膜硝子体手術は、眼科分野でも最も難しい手術の一つに挙げられます。近年では様々な手術装置の発達や手術手技の進歩により比較的安全に手術ができるようになりました。
眼球の中には硝子体という透明なゼリー状の組織があります。この組織が網膜を牽引したり、炎症を持続させたり、混濁や網膜の血管からの出血を起こし、網膜へ光が達する邪魔をし、視力低下を招きます。網膜硝子体手術は、この硝子体を切除し網膜の機能を回復させるための手術です。
小切開硝子体手術により日常生活あるいは社会生活へ早く復帰できます。25ゲージ(切開0.5mm)の普及により、全症例の日帰り硝子体手術が可能となって来ました。当クリニックでは全国的にも先駆けて最先端のアルコン社コンステレーション(R)(#商標登録マーク)を導入し、本術式を確立してきました。
増殖糖尿病網膜症、増殖硝子体網膜症などの難症例は、入院安静が必要と言われてきましたが、これまでの経験から、自宅安静と体位制限、点眼治療をしっかりと行なっていただければ、そのような難症例でも日帰り硝子体手術が可能であると考えています。しかし、手術後の通院が困難な方や点眼、安静度を守れない方などは入院施設のある病院での手術をお勧めしています。
日帰り手術であれば医療費のご負担も少なくなります。
3割負担の方で、入院した場合の約半分の医療費で済むと考えられます。
手術は局所麻酔で行います。手術室で眼の消毒をした後、眼の周囲に麻酔の注射をします。局所麻酔をしていても痛みを感じる時がありますので、強く痛む時は追加の麻酔をします。
角膜の横に手術機器を挿入する3箇所の小さな入り口をつくります。
上記の準備が整ったら、硝子体を切除します。その後に疾患別の網膜の処置を行います。
硝子体手術を行うと多くの場合で白内障の急速な進行が認められますが、白内障手術を同時に行うことによって硝子体手術がより安全、確実にできます。このような理由により、ほとんどの症例で硝子体手術と白内障手術を同時に行います。多くの場合、眼内レンズを挿入しますが、症例によっては再手術で後日眼内レンズを挿入する場合もあります。
疾患によっては網膜の処理が終わると、切除した硝子体のかわりに内部から網膜を押さえるために、空気や特別なガスを眼内に入れて手術を終える場合があります。手術は30分〜1時間かかり、症例によって異なります。
※ガスを眼内に入れた場合、手術後うつぶせの姿勢をとっていただくこともあります。
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