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低侵襲網膜硝子体手術

低侵襲網膜硝子体手術

01硝子体手術とは

硝子体手術は、網膜の黄斑部に膜ができる黄斑上膜や、穴が開く黄斑円孔、網膜に出血があったり膜ができる糖尿病網膜症、網膜が剥がれる網膜剥離など、目の奥にある硝子体や網膜の病気に対して行われます。


網膜硝子体手術は、眼科分野でも最も難しい手術の一つに挙げられます。近年では様々な手術装置の発達や手術手技の進歩により比較的安全に手術ができるようになりました。

眼球の中には硝子体という透明なゼリー状の組織があります。この組織が網膜を牽引したり、炎症を持続させたり、混濁や網膜の血管からの出血を起こし、網膜へ光が達する邪魔をし、視力低下を招きます。網膜硝子体手術は、この硝子体を切除し網膜の機能を回復させるための手術です。

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02日帰り手術のメリット

早期の社会復帰が可能です

小切開硝子体手術により日常生活あるいは社会生活へ早く復帰できます。25ゲージ(切開0.5mm)の普及により、全症例の日帰り硝子体手術が可能となって来ました。当クリニックでは全国的にも先駆けて最先端のアルコン社コンステレーション(R)(#商標登録マーク)を導入し、本術式を確立してきました。

手術後はご自宅で落ち着いて療養していただけます

増殖糖尿病網膜症、増殖硝子体網膜症などの難症例は、入院安静が必要と言われてきましたが、これまでの経験から、自宅安静と体位制限、点眼治療をしっかりと行なっていただければ、そのような難症例でも日帰り硝子体手術が可能であると考えています。しかし、手術後の通院が困難な方や点眼、安静度を守れない方などは入院施設のある病院での手術をお勧めしています。

医療費の負担が軽減できます

日帰り手術であれば医療費のご負担も少なくなります。
3割負担の方で、入院した場合の約半分の医療費で済むと考えられます。

03硝子体手術の流れ

手術は局所麻酔で行います。手術室で眼の消毒をした後、眼の周囲に麻酔の注射をします。局所麻酔をしていても痛みを感じる時がありますので、強く痛む時は追加の麻酔をします。
角膜の横に手術機器を挿入する3箇所の小さな入り口をつくります。


  1. 術中に眼球の形態を保つため還流液を入れる
  2. 眼内を照らす照明や内視鏡を入れる
  3. 硝子体を切除するカッターや眼内でレーザー治療を行う機械を入れる

上記の準備が整ったら、硝子体を切除します。その後に疾患別の網膜の処置を行います。

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硝子体手術を行うと多くの場合で白内障の急速な進行が認められますが、白内障手術を同時に行うことによって硝子体手術がより安全、確実にできます。このような理由により、ほとんどの症例で硝子体手術と白内障手術を同時に行います。多くの場合、眼内レンズを挿入しますが、症例によっては再手術で後日眼内レンズを挿入する場合もあります。


疾患によっては網膜の処理が終わると、切除した硝子体のかわりに内部から網膜を押さえるために、空気や特別なガスを眼内に入れて手術を終える場合があります。手術は30分〜1時間かかり、症例によって異なります。

※ガスを眼内に入れた場合、手術後うつぶせの姿勢をとっていただくこともあります。

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04合併症について

感染性眼内炎
術前、術後の抗生剤の使用、術中の消毒と可能な限りの対応をしていますが手術の創より眼表面等の病原菌が入り、眼内感染を起こす可能性があります(約0.1%)。眼内感染が起こった場合、再手術、抗生剤の投与を行いますが視力予後は不良です。
駆逐性出血
眼内の血管が破綻し、大出血を起こす稀な合併症です。すべての眼科手術で起こる可能性があります。
網膜裂孔、網膜剥離
眼内操作や術後の硝子体収縮により新たな網膜裂孔、剥離が生じる可能があります。多くの場合、網膜光凝固術(レーザー)や再手術を必要とします。
血管新生緑内障
糖尿病網膜症の術後などに生じた新生血管が眼内の排水を妨げて眼圧が上昇して緑内障へ進行する難治性の疾患です。
眼圧上昇
術後に眼圧が上昇する合併症です。ほとんどの場合、経過観察あるいは点眼剤の使用によって改善しますが、長期間、点眼剤を使用しなければならない場合もあります。
硝子体出血
術後、眼内で出血が生じることがあります。糖尿病網膜症の術後では頻発します。多くの場合2週間以内で改善しますが、再手術が必要な場合もあります。
術後の充血、異物感
眼の表面に手術による傷が残ります。数ヶ月で目立たなくなりますが、充血し易くなり、違和感が残ることがあります。
黄斑浮腫
黄斑浮腫を伴う疾患で術後も継続する場合には、眼内注射等の処置をする場合があります。